君を忘れない

アロエを撮るようになってだいぶ経ち、近所のアロエはだいたい友達、みたいな感じになっている。

そうすると図らずも定点観測になってしまっていたという記録です。

 

そのアロエに最初に会ったのは、2011年か2012年くらい。

f:id:sayakaloe:20190219172521j:image2012年5月撮影

家からまあ近いけどたまにしか行かない場所、交差点近くにいるアロエ

一見自生してるようだけど、実際は小さな鉢がいくつか置かれているパターン。じっくり根元を見たわけではないけど、たぶん根っこは鉢を突き破って大地に根ざしている。

f:id:sayakaloe:20190219172809j:image2014年9月撮影

向かいは駄菓子屋とクリーニング屋

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f:id:sayakaloe:20190220171951p:imageGoogle mapより

おそらくここの家の人に世話されてるであろう、下町の路上によくいるアロエ

 

ところが2018年の初夏、久々に通りがかったら目の前の建物が建て替えられてた。

f:id:sayakaloe:20190220172559j:imageなんかずいぶん立派になってる。

アロエは工事とか我関せずな感じで光合成してた。水はもらえてたかどうか知らないけど、たぶん根っこが鉢を破っていたからあまり関係ないだろう。

f:id:sayakaloe:20190220172714j:image2018年5月撮影

その後、新しい建物に前とは全然違うチェーン店がオープンしたけど、アロエは残っていたので建物の上層にオーナーが引き続き住んでいるのかなくらいに思っていた。

 

さて、勘のいい人はそろそろ気づいているだろう。

このアロエ、先日通りがかったらいなくなっていた。

f:id:sayakaloe:20190226195610j:image2019年2月撮影

黄色い電線カバーがなかったら同じ場所とは思うまい。

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鉢を突き破った根っこが踏ん張っていたであろう地面は、タイルが敷き詰められていた。

 

f:id:sayakaloe:20190226214618j:image2018年7月撮影

在りし日のおどろおどろしい根元に思いを馳せていたら、なんかこれバケツも朽ちてるし地縛霊みたいだなって思った。

深川の名建築、村林ビルを見に行った

村林ビルが取り壊されるとの噂をtwitterで聞いたので、真偽のほどは分からぬけれどこりゃいかんと見てきた。

f:id:sayakaloe:20170919131710j:image問答無用にかっこいいエントランスの装飾

 

村林ビルについてはこちらが詳しい↓

思いつくまま 第538回・旧村林ビル(佐賀町スタジオ)

 

昭和3年(1928年)竣工、設計は関根要太郎。

このあたりは東京大空襲の被害が特に甚大で、一面焼け野原になったエリアなので昭和初期の建築が残っているのはとても珍しい。

……で、そんな知識はあってもなくても伝わってくるかっこよさ。

 

f:id:sayakaloe:20170919132445j:image全景

f:id:sayakaloe:20170919132519j:imageエントランス

見てのとおり、足元にはパイロンが置かれ、人の気配もなかったので本当に壊されるかも……という雰囲気。

上記でリンクしたサイトだと、隣に味のある民家があったけどここはすでに更地になっていた。

f:id:sayakaloe:20170919132848j:imageダンメンくっきり

 反対側も更地で駐車場になってたから、最終的には大きなマンションでもできるんですかね。

f:id:sayakaloe:20170919133324j:image壁面タイルと同じ色に塗られた配管と、そのまんまの室外機がかわいい

 

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エントランス左、小さなでっぱりがある。これは照明かなにかがあったのだろうか。

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覗くとサボテンがちょこんといた。かわいい。そしてせつない。

 

このあたり(江東区佐賀町)はちょっと歩けばオフィス街なんだけど、下町オーラがビシバシ出ていてとても楽しい。

だから当然、いる。

f:id:sayakaloe:20170919133745j:imageやっほー

f:id:sayakaloe:20170919163344j:image寄ってみた。ちまっとした並びがとてもかわいい。

f:id:sayakaloe:20170919163524j:imageげんきげんきー

 

f:id:sayakaloe:20170919133657j:imageいるっていうかワッサワサ

f:id:sayakaloe:20170919134118j:imageアップ。一応鉢に入っている

 

このひとたち、いつごろからここにいるんだろう。

 

シンデレラは眠れない

用意された靴に足を納めて幸せを掴んだのがシンデレラならば、用意された靴(鉢)などぶち壊して自由を掴もうとしたのがアロエなのかもしれない。

 

f:id:sayakaloe:20170911170323j:image鉢に注目

 

 この鉢がなぜ壊れたのかはわからない。

けど、健気に鉢の形状を残しつつも、そこから1歩を踏み出すように伸びた根っこに、外へ出ようとするアロエの意志が感じられる。

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……そうでもないかな。

 

たとえ窮屈な鉢の外にあるのが、より強固な石畳だとしても、自由への長い道を進んでほしい。

 

脇役であるとも知らずに

 
前に紹介した川沿いのアロエ、桜の時期に会いに行きました。
 
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やっほー
 
 
 
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桜の木の下には(以下略)
 
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桜吹雪が降り積もる。
 
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ほら、ラブリーだよ!
 
 

幻惑のアロエアイランド、初島

伊豆にはアロエがわさわさ繁っていてユートピアだと聞いているけど、近隣なだけあって熱海も熱かったYO!という話。

 
もうだいぶ前だけど、ある夏の日に熱海港から船に乗って初島に行きました。
 
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どーん。
船着き場からすぐでこの有様。
 
 
料理屋が並んだエリアがあり、そこでごはんを食べたんだけども、裏手のお手洗いを借りたらいました。
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ばーん。
 
後ろを振り向いてもいる。
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じゃーん。
 
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どこだかわかる?
 
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答え:道路沿いのやつぜんぶ。
 
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この生命力。
 
 
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繁りすぎて刈られることもあるけど、
 
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それでも元気。
 
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ひと枝持って歩いたりもして。
 
 
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遠くからでもわかるかたまり。
 
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ここが桃源郷なのかな。
 
 
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圧巻。
わかるか?これ全部アロエなんだぜ。
 
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下から見たらこんなである。
 
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小さくてかわいいのもちゃんといる。
 
今回は旅行のついでだったけど、いつか本気のアロエ撮りに来たい。
そしてまだ見ぬユートピア、伊豆への想いは募るばかりだ。

 

猛暑の日差しに故郷を思う

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夏の照りつける太陽を受けて、パンキッシュな影を地面に落とす。


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上から見るとこんな。
東京のアスファルトとアフリカの大地なら、アロエ的にはやっぱり広々としたアフリカの大地がいいのかな。