狂乱の宴、伊豆下田 アロエの花まつり 【その1】

伊豆のアロエがすごいらしい、というのはアロエの写真を撮りはじめた頃から耳にしていた。

毎年11月頃からはアロエの里なる場所にてアロエ花まつりが開かれ、赤い花が咲き乱れて大変らしいと。

アロエの里_アロエの花まつり開花情報

 

そして実に8年の時を経て、ついに冬の下田に降り立ってきた。

(しれっと先日のことのように書いていますが約1年3ヶ月前の2017年12月の話です)

 

もうあと数日で一年が終わるという12月末の某日、東京駅から特急踊り子号に揺られて伊豆半島の先端、伊豆急下田駅へ。

(余談なのだけど、いきなり「下田にアロエ花まつりを見に行こう」と提案しても誰も何それ?とか言わないうちの家族はすごいと思った)

所用時間は約3時間なのだけどとにかく長い。特に熱海を過ぎてからがものすごく長く感じ、幼児連れにはなかなかしんどい行程であった。

 

そうして着いた下田駅では、電車を降りたらお出迎えされた。

f:id:sayakaloe:20190211131621j:imageいらっしゃーい

おおアロエ花まつり

会場のアロエの里までは駅からバスなので、バス停を探す。

はいきたドン

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存在感!

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並ならぬでかさ!生命力!もう駅前だけでお腹いっぱい!

 

そしてバスに揺られること20分弱、「坂戸一色」バス停で下車。

降り立ったのは海沿いの道。何もない中、「アロエ花まつり」の旗が潮風を受けている。

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ちらほらとアロエが植わった道を歩いて5分ほど。

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ちらっ

こっちにいけばいいのね、と矢印の示す方向へ道を曲がると……

 

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ドォーン

 

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ばーん(右側の男性や自動車から大きさを察してください)

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じゃーん

 

でかい!でかすぎて笑う!

 

そして眼前に現れるこの小屋

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すごい。フィギュアにして飾りたい。

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横から
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裏はこう。トイレを隠してた。

 

さらに進むとプレハブ小屋があり、「アロエ市場」という名の売店が。

↓看板娘にしてはおどろおどろしいやつがいた。

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中はアロエの鉢植えとかアロエを使った化粧品とか地元のものとかが売ってた。

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アロエ花まつり期間中はアロエ茶をサービスとのことなので、いただくことに。
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緑茶にアロエ粉末を配合。真冬の寒さにあったかいお茶がありがた………苦い!

緑茶要素はわずかにあるものの、後味の苦さがすべてをさらっていく。おもてなしとしてギリギリのラインじゃないかこれ。

 

思い出して口が苦くなりながら、その2へ続く。

 

路地裏のモンスター

歩いていたら、突然の邂逅。

f:id:sayakaloe:20190228092504j:imageまもののむれが あらわれた!

 

なんだろう、この「頽廃」とか「渾沌」という言葉が似合う姿は。

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恐る恐る近寄ってみる。
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ギャー根っこ剥き出し!ていうか土が少ない!!

 

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彩度を落とすと無駄にかっこいい。ズルズルとこちらに這って向かってくるようだ。

ポケモンでいうなら「くさ」「ゴースト」タイプだろう。「ほのお」タイプのわざで一気に焼き払ってしまいたい。

 

 

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引きはこんな。この建物は一部覆いがかけられているけど工事をしている様子もなく、人がいるのかどうかもよく分からない。

駅も近く賑わう繁華街、一本奥まった通りに潜んでいるのであった。

 

 

《おまけ》

最初のエンカウントから2ヶ月後に再訪した。

f:id:sayakaloe:20190228100728j:image相変わらずの異様なクリーチャーっぷり。


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……土が!


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減って!!


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る!!!

 

今後こまめに見守りたいと思います。

見守っているひとたち

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「ゴミは分別してくださいね……」

 

今回こういうひとたちばっかり出てきます。

 

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安全運動を影から見守る

 

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ポイ捨てダメだぞ〜  

無造作な貼り紙といい、このアロエがポイ捨てされてるように見えることは言ってはいけない


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入学を祝う


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甘味処の看板娘

 

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計画停電ってありましたね(2011年10月撮影)

 


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締めは駐車禁止を3連発。緑のアロエと赤いパイロンは相性がいい。

 

 

 

 

君を忘れない

アロエを撮るようになってだいぶ経ち、近所のアロエはだいたい友達、みたいな感じになっている。

そうすると図らずも定点観測になってしまっていたという記録です。

 

そのアロエに最初に会ったのは、2011年か2012年くらい。

f:id:sayakaloe:20190219172521j:image2012年5月撮影

家からまあ近いけどたまにしか行かない場所、交差点近くにいるアロエ

一見自生してるようだけど、実際は小さな鉢がいくつか置かれているパターン。じっくり根元を見たわけではないけど、たぶん根っこは鉢を突き破って大地に根ざしている。

f:id:sayakaloe:20190219172809j:image2014年9月撮影

向かいは駄菓子屋とクリーニング屋

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f:id:sayakaloe:20190220171951p:imageGoogle mapより

おそらくここの家の人に世話されてるであろう、下町の路上によくいるアロエ

 

ところが2018年の初夏、久々に通りがかったら目の前の建物が建て替えられてた。

f:id:sayakaloe:20190220172559j:imageなんかずいぶん立派になってる。

アロエは工事とか我関せずな感じで光合成してた。水はもらえてたかどうか知らないけど、たぶん根っこが鉢を破っていたからあまり関係ないだろう。

f:id:sayakaloe:20190220172714j:image2018年5月撮影

その後、新しい建物に前とは全然違うチェーン店がオープンしたけど、アロエは残っていたので建物の上層にオーナーが引き続き住んでいるのかなくらいに思っていた。

 

さて、勘のいい人はそろそろ気づいているだろう。

このアロエ、先日通りがかったらいなくなっていた。

f:id:sayakaloe:20190226195610j:image2019年2月撮影

黄色い電線カバーがなかったら同じ場所とは思うまい。

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鉢を突き破った根っこが踏ん張っていたであろう地面は、タイルが敷き詰められていた。

 

f:id:sayakaloe:20190226214618j:image2018年7月撮影

在りし日のおどろおどろしい根元に思いを馳せていたら、なんかこれバケツも朽ちてるし地縛霊みたいだなって思った。

深川の名建築、村林ビルを見に行った

村林ビルが取り壊されるとの噂をtwitterで聞いたので、真偽のほどは分からぬけれどこりゃいかんと見てきた。

f:id:sayakaloe:20170919131710j:image問答無用にかっこいいエントランスの装飾

 

村林ビルについてはこちらが詳しい↓

思いつくまま 第538回・旧村林ビル(佐賀町スタジオ)

 

昭和3年(1928年)竣工、設計は関根要太郎。

このあたりは東京大空襲の被害が特に甚大で、一面焼け野原になったエリアなので昭和初期の建築が残っているのはとても珍しい。

……で、そんな知識はあってもなくても伝わってくるかっこよさ。

 

f:id:sayakaloe:20170919132445j:image全景

f:id:sayakaloe:20170919132519j:imageエントランス

見てのとおり、足元にはパイロンが置かれ、人の気配もなかったので本当に壊されるかも……という雰囲気。

上記でリンクしたサイトだと、隣に味のある民家があったけどここはすでに更地になっていた。

f:id:sayakaloe:20170919132848j:imageダンメンくっきり

 反対側も更地で駐車場になってたから、最終的には大きなマンションでもできるんですかね。

f:id:sayakaloe:20170919133324j:image壁面タイルと同じ色に塗られた配管と、そのまんまの室外機がかわいい

 

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エントランス左、小さなでっぱりがある。これは照明かなにかがあったのだろうか。

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覗くとサボテンがちょこんといた。かわいい。そしてせつない。

 

このあたり(江東区佐賀町)はちょっと歩けばオフィス街なんだけど、下町オーラがビシバシ出ていてとても楽しい。

だから当然、いる。

f:id:sayakaloe:20170919133745j:imageやっほー

f:id:sayakaloe:20170919163344j:image寄ってみた。ちまっとした並びがとてもかわいい。

f:id:sayakaloe:20170919163524j:imageげんきげんきー

 

f:id:sayakaloe:20170919133657j:imageいるっていうかワッサワサ

f:id:sayakaloe:20170919134118j:imageアップ。一応鉢に入っている

 

このひとたち、いつごろからここにいるんだろう。

 

シンデレラは眠れない

用意された靴に足を納めて幸せを掴んだのがシンデレラならば、用意された靴(鉢)などぶち壊して自由を掴もうとしたのがアロエなのかもしれない。

 

f:id:sayakaloe:20170911170323j:image鉢に注目

 

 この鉢がなぜ壊れたのかはわからない。

けど、健気に鉢の形状を残しつつも、そこから1歩を踏み出すように伸びた根っこに、外へ出ようとするアロエの意志が感じられる。

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……そうでもないかな。

 

たとえ窮屈な鉢の外にあるのが、より強固な石畳だとしても、自由への長い道を進んでほしい。